オーストラリア市場レポート　8月12日：米国経済に対する新たな懸念

Sydney, 2009年8月12日, AEST (ABN Newswire) - 連邦準備金制度の金融政策に対する最新の決定や不況からの回復見通しの予測に先立ち、昨夜の米国株式は下落した。また、銀行部門がまだ根本的には回復していないとの懸念により、市場は抑制された。

昨日のオーストラリア市場はウォール街からのマイナス先導を振り切り、低調なスタートから反発した。S&P/オーストラリア証券取引所200銘柄の基準指数は27.9ポイント・0.65％上昇し4,332、全株価指数は25.2ポイント・0.58％上昇の4,334.4ポイントとなった。

注目の経済事象と数値

経済予測業者 BIS Shrapnel は、来年のオーストラリア経済では家計収入や雇用の減少が起こり、事業投資において17％の減少が記録されるものと予測している。2011/2012年まで確実な回復は期待できない、と BIS は語る。経済成長は2009年に0.1％、今会計年度では0.5％となる見込みである。

水曜日、オーストラリア統計局は6月四半期の労働価格指数を、 Westpac と Melbourne Institute は8月の消費者心理調査をそれぞれ発表する。

企業合併・買収ニュース

採掘企業 Aquila Resources (ASX:AQA) は、クイーンズランド州にある同社所有の Washpool プロジェクトと南アフリカにある Avonturr プロジェクトにおける権利売却に関し、投資候補先と交渉中であることを認めた。アジアの投資を含む取引の可能性に関する最近のメディアの憶測に気づいていた、と Aquila は語った。バイヤーは鉄鋼産業のエンドユーザーと考えられ、 Aquila は Washpool プロジェクトの20％から40％を、 Avonturr プロジェクトの20％を売却するものと見られている。

重要企業ニュース

電気機器小売業者 Clive Peeters (ASX:CPR) は、同社の給与担当管理職社員が不動産売買のため過去18ヶ月にわたり会社の金を横領していたことを認めたことから、2,000万豪ドルを取り戻すべく努めている。 Clive Peeters はこの社員と関係当事者に対し法的手続きを開始したと語った。

Commonwealth Bank (ASX:CBA) は、6月30日までの12ヶ月における年間純利益が1年前の47億9,000万豪ドルから減少し47億2,000万豪ドルとなったと語った。これには不良債権に対する29億4,000万豪ドルの損失が要因となっている。この結果は市場予測よりも良いものであった。しかし、2009年会計年度は「厳しい」ものでありその見通しは不確実である、と CBA は語った。

Computershare Ltd. (ASX:CPU) は水曜日、金利の低下や証券取引量の減少により同社の収入が打撃を受けたことから、年間純利益が前年比9.3％減となったと語った。 Computershare の6月30日までの1年間における利益は、前年の2億8,200万米ドルから減少し2億5,570万米ドルとなった。収入は15億7,000万米ドルから4.5％減少し15億米ドルとなった。

Stockland Group (ASX:SGP) は6月30日までの1年間において18億300万豪ドルの純損失を報告した。これは前年には7億460万豪ドルの利益であった。世界経済の停滞により同社の投資不動産の評価減や損失の計上をせざるを得なくなったことがこの要因となっている。

Hutchison Telecommunications (Australia) Limited (ASX:HTA) は Vodafone Australia との合併が正式に完了したと語る。同社の携帯電話事業「3」の売却により、この合併は Hutchison に5億5,200万豪ドルの上半期利益をもたらした。同社と Vodafone は携帯電話の新事業 Vodafone Hutchison Australia (VHA) 設立のため、50対50のパートナーシップを締結した。

Aevum Ltd (ASX:AVE) は6月30日までの1年間において1,220万豪ドルの年間純損失を報告した。これは前年同期の純利益2,855万豪ドルから減少したものである。「継続的に異常な市場状況のため」、2009/10年に対する業績見込みは発表されなかった。

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